ビートルズが設立した英レコード会社アップルが、リンゴの絵柄の商標などの使用差し止めを求めて米パソコン大手アップルを訴えた裁判で、両社は５日、和解が成立したと発表した。
　和解では、「アップル」という名前やリンゴのロゴは今後、米アップルが所有することとし、インターネットによる音楽配信サービスなどで自由に使える。英アップルは米アップルから許諾を得て商標を使い続ける。米アップルが支払う和解金は明らかにされていないが、米メディアによると、５０００万～１億ドル（約６０～１２０億円）に上ると見込まれている。
　両社は商標をめぐって長年争いを続け、１９９１年には米アップルがコンピューター事業に限ってリンゴの商標を使うことで和解が成立した。だが、米アップルが２００３年にネット音楽配信「ｉチューンズ・ストア」を始めたため、英アップルが「和解違反だ」と提訴していた。
　元ビートルズのポール・マッカートニー氏らがオーナーの英アップルは現在もビートルズ作品の版権を管理している。米アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者（ＣＥＯ）は５日、「ビートルズを愛しており、対立はつらかった」とのコメントを発表した。

この和解でビートルズの楽曲のダウンロード販売に注目が集まっており、英国では”ダウンロード販売開始後に最初にチャートの1位になる曲は？”の予想オッズが発表されている。
1番人気はヘイ・ジュード、2番はイエスタデイ、３番はシー・ラヴズ・ユー，ヘルプ，ア・ハード・デイズ・ナイトの3曲が人気。
現在、ビートルズのアルバム・セールスは毎年3000万ポンドだが、ダウンロード販売により一挙に5億ポンドまで跳ね上がり、今後は5年間で25億ポンドになるだろうと予測されている。これによりメンバーには毎年4500万ポンド＝約110億円が懐に入ると算出されている。
＜これまでのビートルズのアルバム・セールス＞

1位　サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド　3200万枚

2位　アビイ・ロード　2900万枚

3位　ザ・ビートルズ１（ベストアルバム）　2700万枚

4位　ザ・ビートルズ1962年～1966年（赤盤）　2000万枚
5位　ザ・ビートルズ1967年～1970年（青盤）　1900万枚　　　

　　　ザ・ビートルズ（ホワイトアルバム）　1900万枚